1998年、「風の森」は生まれました。
私の父、一二代長兵衛の、
“地元の秋津穂米を使って出来上がった搾りたてそのままのお酒を地元の方に楽しんでいただく”
そのような思いでこの世に生まれた風の森。
その名の由来はまさに秋津穂米が育った地域の風の森峠。
今も風の神様(シナツヒコ)をお祭りした、風の森神社がその地に鎮座します。
そして今年2023年、「風の森」は25周年を迎えることができました。
ここに今まで風の森を手に取ってくださった全てのお客様に心より御礼申し上げます。
「風の森」は発売開始当時のコンセプトそのままに搾りたてのお酒(無濾過無加水生酒)の酒造りに徹してまいりました。
時代の変化の中で人々の飲酒のスタイルやシーンの変化はありますが、風の森は次の25年を目指していく上で、
より一層地域のお客様、日本中、世界中のお客様に愛されるお酒になれるように、次の3つのお約束をここに記します。
①搾りたてそのままのお酒(無濾過無加水生酒)に特化し続けます。
②2024年中に全ての風の森を菩提酛(奈良の寺院に伝わる伝統技法)で醸します。
③2023年中に全ての風の森に原料米の生産者のお名前を記載します。
それぞれには明確な理由があります。
①を貫くのは生酒特有のお酒の立体感や質感、画一的でない一期一会の味わいに魅力を感じるからです。
②を実現したいのは、日本清酒発祥の地、奈良だからこそ、その歴史を探求し、伝統技法を用いながらも現代ならではの技法を見出し、次の世代につながる日本酒を造りたいからです。
③風の森と農業との関わりは切っても切り離せないもの。今まで以上に協力関係を深め、農家の持続性と酒蔵の持続性を共に実現したいからです。
これらの取り組みを実現し、次の25年を皆様と共に歩んでまいりたいと思います。
これからの風の森にもご期待ください。
令和5年2月吉日
油長酒造株式会社 代表取締役
十三代 山本長兵衛